Digital Design Studio 2.0.2:Agent、プロジェクト共有、週ごとのCloud利用枠

1つのアプリでRTL・ISA・ALcadを使い、Agentに相談しながらCloudプロジェクトを共有できます。2.0.2では週ごとのCloud利用枠、整理された設定、設計を検討するためのツールも加わります。

記事の見出し

Digital Design Studio 2.0.2では、設計プロジェクトのより多くの作業が1つのワークスペースにつながります。RTL、Flow NavigatorのISAワークフロー、ALcadを行き来し、Agentにアイデアを相談しながら、Cloudプロジェクトに仲間を招待して一緒に作業できます。ソースを読み、変更を話し合い、回路を調整して結果を確認する、日々の設計の流れをつなぐ更新です。

作業環境も自分に合わせやすくなりました。毎週のCloud利用枠とUsage画面で次の作業を計画し、整理された設定、AIチャットの文字サイズ、14のインターフェース言語から読みやすい環境を選べます。回路の比較、PCBツール、QEDAのレポート表示も加わり、作成中の設計をさまざまな角度から検討できます。

RTLからALcadまで、1つのアプリで

作業中のプロジェクトから、次の疑問に合った画面へ移動できます。RTLはエディターで読み、ISAの作業はFlow Navigatorから開き、回路や基板はALcadで扱います。いずれもDigital Design Studioの一部なので、プロジェクトを中心に必要なツールを選べます。

モジュールの動作を読んでからISAの案を検討し、回路を見る場合も、作業のつながりを保てます。使い慣れたナビゲーションと設定を利用し、今の疑問に合う画面を選んでください。ソースやレポートに戻れば、そこで得た結果と前の発見を比較しながら調査を続けられます。

例えば、小さな変更を検討するときは、最初にソースで気になる箇所を読み、次にその疑問を確かめられる画面を開いてください。何を比較するかを決めてから移動すれば、画面ごとに得た情報を同じ設計の議論に結び付けられます。作業を途中で切り替える場合も、次に確認したい点を決めておくと、元のソースへ戻ったときに考えを続けやすくなります。プロジェクトの中で目的に合わせて道具を選ぶ使い方です。

左パネルに9つのウィンドウが開き、npu_controller_topのRTLソースと回路図が並んで表示されているDigital Design Studio。

Agentとアイデアを具体化する

RTLの説明、変更の進め方、テストベンチで確認するケース、プロジェクト調査の出発点など、設計中の疑問をAgentに相談できます。欲しい結果を具体的に伝え、会話を通じて作業を絞り込んでください。大きな疑問を、実際に確認できる小さな変更へと進められます。

作業に合ったeffortを選び、ソースの隣で回答を読めます。公開情報が役立つ場面ではWeb検索を利用し、自分のAI接続にはBYOKを選べます。提案されたコードをエディターで読み、プロジェクトに合う検査で確認してください。回答と判断の根拠を近くに置き、結果から生まれた次の疑問も会話に持ち込めます。

最初から大きな変更を求めず、分かりにくい式やインターフェースについて1つ質問するところから始めてもかまいません。説明を読んでから、確認したい入力や期待する出力を伝え、テストで確かめる項目へ進めます。会話の途中で設計の意図を補足することもできます。自分でソースを読む時間と、Agentに説明や案を求める時間を組み合わせ、次の編集の理由を整理してください。

Agentと進める設計の流れ

疑問から、確認できる変更と結果へ進みます。

01目的を伝える目的を伝える02方法を検討する方法を検討する03変更を確認する変更を確認する04結果を確かめる結果を確かめる01目的を伝える目的を伝える02方法を検討する方法を検討する03変更を確認する変更を確認する04結果を確かめる結果を確かめる
  1. 目的を伝える

    状態遷移を理解する、モジュールのテストベンチを改善するなど、具体的な目標から始めます。プロジェクトのどこを話し合い、回答から何を判断したいかを伝えると、次のステップが明確になります。

  2. 方法を検討する

    コードの説明、編集案の比較、テスト項目の整理を依頼できます。ファイルを読みながら設計上の大切な前提を確かめ、変更に進む前に質問を調整してください。案を十分に理解するための段階です。

  3. 変更を確認する

    提案を元のソースと意図した動作に照らし合わせます。名前、インターフェース、変更範囲をプロジェクトで確認してください。より小さな修正を頼んだり、提案の理由を尋ねたりして会話を続けられます。

  4. 結果を確かめる

    プロジェクトで使える診断、シミュレーション、解析ツールで確認します。結果から新たな疑問が生まれたら、会話に戻してください。説明、編集、確認を繰り返し、設計を具体化する流れを作れます。

大規模なNPU設計のモジュールツリーとソース、および入力欄に@websearchのメッセージが入ったフローティングAgentウィンドウ。

Cloudプロジェクトを共有する

一緒にアイデアを育てたいときは、Cloudプロジェクトに相手を招待してください。共有画面で招待を作り、付与するアクセス権を選べます。相手がサインインして受け入れると、同じプロジェクトを見ながら話せます。個別に送ったファイルのどれが最新かを照合する手間を減らせます。

編集権限を持つ参加者は、プロジェクトのファイルを変更できます。作業中の変更がエディターにすぐ反映されるリアルタイム共同編集はまだ公開しておらず、公開時にお知らせします。所有者は共有画面から参加者を管理できます。最初に目的とファイルを決めると、共同作業に集中しやすくなります。

設定内のShare this projectパネル。Can viewのアクセス権、Create link、リンクとユーザーの一覧、参加者による実行はまだ利用できないという案内が表示されている。

共有して一緒に編集する

プロジェクトを開き、招待して、同じファイルで作業します。

  1. Cloudプロジェクトを開く

    一緒に扱うプロジェクトを選び、共有画面を開きます。最初に検討するファイルや設計の疑問を決めておくと、お互いの変更がプロジェクトのどこに関わるかを理解しやすくなります。

  2. 招待を作る

    招待に付与するアクセス権を選び、共同作業する相手にリンクを直接渡します。ソースを一緒に変更するなら編集権限を選んでください。そのプロジェクトに参加するための入口になります。

  3. 同じファイルを開く

    招待された人はサインインして招待を受け入れ、プロジェクトを開きます。編集権限があれば、招待された人は決めたファイルを開いて変更できます。周囲のソースも確認しながら具体的な変更を進めてください。

  4. 次の作業につなげる

    変更したファイルを確認し、必要な検査を実行します。メンバーが変わるときは所有者が共有画面で管理できます。次の編集セッションでも、同じプロジェクトから設計の議論を続けられます。

Usageで1週間の作業を計画する

Free、Plus、Proには、対象のコンピューティングとAgent作業に使えるCloud利用枠が毎週付与されます。プロジェクトを開いて利用できる量を確認し、次に調べる課題を選ぶ、週単位のリズムを作れます。Usageで残量と利用状況を見ながら作業を計画してください。

シミュレーションやAgent作業の前にUsageを開き、終わってからもう一度確認できます。コードを読み、編集し、検査する間にも、Cloudの利用状況を見る基準点になります。別の候補を今検討するか、次回のために作業を整理するか考える際にも、アプリの中で状況を確認できます。

例えば、今週は1つのモジュールを重点的に調べると決めたら、Usageを確認してから説明、編集、検査の順に取り組めます。作業の区切りで表示を見直すことで、今回調べた内容と次回に残した内容を整理しやすくなります。週の途中から始めた場合も、現在の期間を基準に予定を考えられます。設計の内容と利用状況を同じセッションの中で振り返るための画面として使ってください。

週ごとのCloud利用状況を見る

計画するときも振り返るときもUsageを使えます。

  1. 作業の前に

    Usageで現在の週の期間とCloudの残量を確認します。Agentとの集中的な相談や、設計に必要なコンピューティング作業を考え、今回のセッションで取り組む課題を選んでください。

  2. 調査の途中で

    作業を進めながら、表示されている利用状況を確認できます。進めた内容と画面の状況を合わせて見ると、さらに候補を調べるか、次の作業を整理するかを考えやすくなります。

  3. 次回の準備に

    1週間の利用状況と残量を一緒に振り返ります。次のセッションでも同じ画面から現在の期間を確認できます。繰り返し行う設計演習や定期的なプロジェクト作業を週の流れに合わせて準備できます。

今週のCloud残り時間(1コア)と次回のリセットを表示するダッシュボードのUsageカード。

見つけやすく、読みやすい設定

設定は関連する項目を近くにまとめ、同じ選択につながる重複した経路を減らしました。ボタンは周囲の背景からより見分けやすくなり、ページを見渡すと操作を探しやすくなっています。細かい設定画面を行き来する手間を減らし、調整したい項目に集中できます。

AIチャットでは本文と見出しの文字サイズを選べます。長い説明とそこに含まれるコードを交互に読むときや、別の大きさの画面で設計を見せるときに調整してください。エディターの隣で会話を開いたまま、回答を読み、ソースの該当部分を探す環境を整えられます。

読みやすさを調整したら、実際の会話とコードを開いて確かめてみてください。説明の本文を読むための大きさと、見出しを見つけやすい大きさは、それぞれの作業で考えられます。いつも使う画面で試し、必要に応じて設定へ戻って選び直せます。発表や共同レビューを始める前に整えておくと、操作の説明よりも設計そのものの議論に集中しやすくなります。

Me、This organization、This projectの設定範囲と、このデバイスのチャット文字・チャットタイトル・作業パネルタブのサイズを表示するAgent & models設定。

ALcadで回路の違いを比較する

ALcadには回路の変動を検討するツールが加わりました。コーナー比較で設定した条件ごとの結果を見て、許容差の設定で部品のばらつきを調査に含められます。1つの結果だけで終えず、どこを詳しく見て、次に何を変えるかを考えながら回路を検討できます。

サブ回路のピン配置を編集する機能も、回路を準備する流れに入ります。設計を配置しながらピンの構成を調整し、回路図と結果に戻って各部分のつながりを確認できます。入力を整える作業と結果を比較する作業を近くに置き、描いた回路から動作の検討へ進められます。

比較を始めるときは、基準として読む結果と、変化を調べたい条件を先に整理すると進めやすくなります。条件ごとの結果を見ながら、注目する値がどのように変わるかを追ってください。そこで気になった部分を次の回路編集に結び付け、修正後にもう一度結果を確認できます。ピン配置を整える作業と、変動を調べる作業を同じ設計の検討として扱うことで、次に何を確かめるかを具体的に考えられます。

ALcadのRLC直列回路と、下部パネルに表示されたステップ応答の過渡波形。

PCBと3Dで基板を検討する

PCBではゾーンの円弧や製造元に関する出力情報など、編集とエクスポートのツールが拡充されました。基板の形状を調整し、出力に含める詳細を確認するときに活用できます。形状と設定を見ながら次の編集を行い、その結果を確かめて次の段階へ進んでください。

PCBと3Dは同じ設計を異なる視点で見る画面です。平面でレイアウトを読み、3Dで形状と配置を別の角度から確認できます。それぞれの画面が答えやすい疑問に合わせて切り替えてください。回路作業に使っていたALcadの流れの中で、基板の検討も続けられます。

取り付け穴とコネクターのあるALcad 3D CADの基板モデルと、そのフィーチャー一覧およびプロパティ。

設計を調べる、さらに多くの方法

QEDA(Linuxデスクトップのみ)には対応する超伝導回路向けのレイアウトとレポート表示が加わりました。対応するPEC/CPWモデルでtransmon設計を調べ、レイアウトとレポートを並べて結果を検討できます。その実行で得た値や画面と設計の疑問を結び付けると、議論の根拠が具体的になります。

内蔵HLSは対応するネイティブホストで対応CサブセットからRTLへの経路を提供し、Evolve(Linuxデスクトップのみ)では仮想FPGAの候補を比較できます。表現を変える、生成RTLを読む、次の方向を決める前に候補を検討するなど、異なる探索段階で活用できます。プロジェクトから必要なツールを開き、実際の結果を次の確認の出発点にしてください。

NPU設計のRoofline解析と、その隣に表示された記録済みのsignoffタイミング結果。

その他の変更

14のインターフェース言語。 アプリの言語を選び、使い慣れたプロジェクト画面へ戻れます。同じ設計を話し合いながら、各自が読みやすい言語でインターフェースを利用できます。

Language & Region設定で開かれた表示言語の一覧。

Cloudジョブの詳細。 キャンセルの影響と終了処理の詳細表示から、ジョブがどのように終わったかを確認できます。停止や完了の意味を読み、次の作業を始める前に実行結果を振り返れます。

回路とプロジェクトの入力。 ngspiceのインポートとプロジェクトのプロセスファイルを扱う経路もリリース対象です。回路画面と組み合わせ、調査中のプロジェクトで入力の準備から結果の確認へ進めます。

ISAの探索。 RISC-VインポートとPCCX参照画面により、Flow Navigatorから始められる作業が広がります。ISAの案を調べ、プロジェクトのほかの設計作業と結び付ける出発点を選べます。

2.0.2は、画面を選び、具体的に問いかけ、仲間と一緒に作業し、結果を調べる設計の時間に改善を集めました。もう一度取り組みたかったプロジェクトを開き、同じワークスペースで次の一歩へ進んでみてください。

環境ごとの詳しい対応範囲はドキュメントをご覧ください。

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